通信制高校のメリット・デメリットは?選び方やおすすめの高校も解説!

通信制高校のメリット・デメリットは?選び方やおすすめの高校も解説!

自分のペースで学ぶことができ、全日制と同じ高校卒業資格が取得できる通信制高校ですが、どんなメリット・デメリットあるのか知っておきたいですよね。この記事では、通信制高校のメリット・デメリットや通信制高校の選び方をわかりやすく解説していきます。全日制・定時制高校と異なる部分など、通信制高校の基本的な仕組みを知りたいという人は、以下の記事でご覧いただけます。
> 通信制高校とは?全日制・定時制との違い、単位制と学年制の違いなどわかりやすく解説!

通信制高校のメリット

通信制高校の最大のメリットは、自由な時間を確保できることです。また、校則などの制約が少なく、柔軟な学習環境であることも、若者にとって魅力的な選択肢となっています。現在、通信制高校に通う生徒数は増加しており、2024年度には29万87人となり、高校生の約11人に1人が通信制高校に通っている計算で、これは過去最高人数です。時代に合わせた多様なニーズに対応した学校が増えていることもあり、生徒数が増加傾向の通信制高校について、まずはメリットを見ていきましょう。

自由に使える時間が多くライフスタイルに合わせて学習できる

通信教育での自主学習が中心で自由な時間を確保できる

通信制高校は、学校教育法に基づき、通信(オンラインや郵送)を主として、自宅など場所を選ばずに自主学習を進め、単位を修得していく高等学校です。パソコンやタブレットなどを使用し、いつでもどこでも自分のペースで学習を進められるため、自分で調整することで自由な時間を確保することができます。教室で一斉に行う対面授業の全日制高校とは異なり、周囲の生徒のペースを気にせず、自分のペースで集中して学習できることもメリットです。

自由に使える時間が多いことで、アルバイトや趣味などにエネルギーを注ぐことができます。アスリートや芸能タレントを目指し学習以外の活動に励んでいる人、そのほか病気やケガ、不登校など、様々な理由で自主学習を望む人にも大きなメリットです。

登校頻度を自分の希望に合わせて選べる

通信制高校の登校日数は、高等学校学習指導要領で定められた学習量の基準に準じながら、自身の体調などに合わせて、様々な登校パターンを選べるようになっています。学習量は全日制高校に比べてゆるやかで、登校日数も少なめです。ただし、登校日数は学校・コースによって大きく異なり、年3日〜週5日と幅があります。また、定期的な登校はなく、年に1回1週間など、一定期間の合宿で授業を受ける集中スクーリングを設けている通信制高校もあります。

また、専門的な教育を提供している通信制高校では、技術実習のために登校日数が多い傾向があり、全日制高校と同じように対面での授業が設けられています。専門科目によっては、実習や演習、発表会、オーディション参加など、実践的な授業が組まれており、毎日登校する学校もあります。なお、そのような専門的な通信制高校も、普通科目においてはオンラインによる自主学習が多めです。全日制高校に比べ登校日数が少ないと言われている通信制高校ですが、学校やコースによって幅があることは覚えておきましょう。

単位制なので自分の得意不得意に合わせて学習を進められる

通信制高校の学習制度は「単位制」です。各学年ごとに修得すべき単位数が決まっている全日制高校の「学年制」とは異なり、3年間で卒業に必要な単位を修得していきます。1年ごとの学習計画は個別に立てるため、好きな科目を先に学習したり、苦手な科目は時間をかけて学習するなど、自分好みの学び方ができます。

なお、通信制高校の「単位制」と全日制高校「学年制」は単位の修得方法が違うのみで、どちらの学習制度の場合も、学校教育法によって定められている「必須項目を含む74単位以上」を修得すれば、卒業時に得られる「高校卒業資格」は同じです。3年間で学習のペースを調整し、自分の得意不得意に合わせて学習できることが「単位制」のメリットです。通信制高校は個別のサポートが整っている学校がほとんどなので、先生に相談しながら学習計画を立てましょう。

> 通信制高校とは?全日制・定時制との違い、単位制と学年制の違いなどわかりやすく解説!

通信制高校はあせらず自分のペースで学べます
通信制高校はあせらず自分のペースで学べます

自分の興味のある分野を学習して卒業単位にできる

通信制高校は、専門分野に特化したコースやキャリアプランニングに力を入れた学校など、特色のある学校がたくさんあります。そして、専門コースを設けた学校には、専門学校と同等の教育・設備が整っており、高校生という若いうちに、専門的なスキルや知識を身につけることができます。技術実習などが多いぶん、登校日数は多い傾向にありますが、高校生活のほとんどの時間を好きなことに注ぎ込めるのは大きなメリットです。

また、例えばイラストやeスポーツなど、専門コース別の独自の専門科目も単位認定されます。自分の興味のある分野を学習して、高校卒業資格の取得を目指せるのは、通信制高校の特徴であり魅力です。非常に多種多様な学校がありますので、好きなこと・やりたいことがある人は、自分に合うコースから学校を探してみるのもおすすめです。

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好きなことで楽しい高校生活
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いつでも入学できる・以前の学校の修得単位も引き継げる

通信制高校は、中学校卒業以上であれば入学に年齢制限はなく、いつでも転入学・編入学可能な学校が多いです。中学校卒業後の一般的な4月の入学のほか、現在高校に通っている人も高校を退学した人も、転入学・編入学できます。全日制・定時制高校は、学年途中からの編入・転入が難しい場合がありますので、いつでも入学できるのは通信制高校のメリットです。また、転入・編入の時期にもよりますが、基本的に以前の学校で修得した単位を引き継ぐことができます。

一人ひとりに合わせたサポートが充実している

悩みや体調へのサポートが充実

通信制高校は、不登校やいじめの経験などで毎日学校に通うことが不安な人や、病気やケガなどで学力不振になってしまった人など、様々な背景の生徒が通っているので、一人ひとりの状況に合わせたサポートを提供しています。学校によりますが、少人数制や個別指導、カウンセラーの配置など、学習面だけでなく、精神面、生活面についても相談しやすいサポート体制が整っています。多様な生徒に対応することができるのは、通信制高校の大きな特徴です。

進路のサポートが充実

専門的な教育を行っている学校も多い通信制高校は、進学・就職へのサポート体制が非常に整っていることも特徴です。業界とのつながりや採用情報などが充実しているため、全日制高校と比べて将来を具体的に考えやすい環境です。大学・進学だけでなく、就職という道を選ぶこともできるため、進路の選択肢は幅広いです。専門分野を学びたい場合は、専門学校では2年しか学ぶことができませんが、通信制高校なら若いうちに3年間も学ぶことができます。

卒業後や将来を見据えた学習環境・授業内容は、非常に実践的で、不登校から夢を掴んだ生徒も多く見られます。細やかなサポートを受けながら、誰でも夢を追える環境と言えるでしょう。

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充実のサポートで誰でも夢を追える!
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通信制高校のデメリット

通信制高校のメリットを把握したうえで、次はデメリットを見ていきましょう。人によって重視する内容は様々ですので、どこにデメリットを感じるか、また、その点についてがんばってみようと思えるかが、自分に合うかの見極めポイントと言えるでしょう。

自分で学習を管理して進める自主性が必要

通信制高校は、前述した通り3年間で卒業に必要な単位を修得していく「単位制」です。「学年制」の全日制高校・定時制高校は、学校ごとに定められた通りに学習し、一定の成績をキープすれば卒業できますが、通信制高校は基本的に自主学習です。自分のペースで学習を進めることができる反面、自分で単位修得のための学習の管理を行わなければなりません。自ら勉強時間を決めて、率先して行動できる自主性が必要です。

通信制高校の単位制では、基本的に留年という概念はありませんが、卒業までには、必要な単位数を修得する必要があります。3年間で卒業に必要な単位を修得できなかった場合は、高校卒業資格取得のために追加の在籍期間が必要になる場合があります。逆に、学習時間がなかなか割けない人は、最初から4年以上で卒業する形を選ぶこともできます。単位取得のための学習の管理が不安に感じる人は、個別の指導・サポートが充実した学校をおすすめします。

人との交流が少なくなる場合がある

登校日数の少ない通信制高校は、全日制高校よりも同級生や先生との交流が限られるため、コミュニケーションをとる機会が少なくなる傾向があります。ただし、登校日数が週5日の学校もありますので一概には言えません。また、捉え方によってはメリットになることもありますので、以下に解説していきます。

同じことが好きな同級生・先生と学べる

専門分野に特化したコースを設けた通信制高校なら、例えばイラストやダンスなど、同じことが好きな生徒たちが集まっています。同じ趣味や目標があるため、コミュニケーションが取りやすいです。また、講師もその分野のプロが多いため、自分の夢に共感してもらえます。全日制高校と比べ、1人ひとりに向き合った授業やサポートを展開しているため、中学生の頃とは比べものにならないくらい、担任の先生や講師との交流は増えるでしょう。

同じ悩みを持つ同級生に出会える

通信制高校は不登校や中退をした生徒なども多いため、同じような悩みを持つ同級生と出会うことができます。悩みを共有することで、自分だけではないという安心感につながります。また、通信制高校はそういった生徒のために、人間関係などの不安をサポートする環境が整っていますので、自分が受け入れられている感覚を覚えることでしょう。お互いに理解を深め、多様性を尊重する姿勢を育むことができます。  

部活動やイベントで仲間ができる

多くの通信制高校、とくに私立では、様々なイベントや行事を開催しています。一緒にイベントや行事に取り組むことで、友人ができやすくなります。集団行動は苦手という人もいると思いますが、一緒に取り組むのは同じ趣味や興味を共有できる仲間たちです。楽しんでみようという気持ちを起こして、ぜひ参加してみましょう。同じ体験をすることで、仲間意識の高い人間関係を築くことができます。イベントごとに、はじめて知り合う人もいるでしょう。たくさんの交流を通して、学校生活をより豊かに、そして何より楽しんでください。

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いまだに進学には不利という偏見がある

通信制高校は、いまだに進学に不利という偏見が残っているものの、それは必ずしも事実ではありません。大学進学を目指す場合、全日制高校に比べて大学進学率が低い傾向にあることは事実ですが、通信制高校の卒業生が大学進学に不利というわけではありません。個人の努力次第で大学進学は十分に可能です。また、通信制高校は、大学進学だけでなく、養成所所属や就職を希望する生徒たちも多いという特徴があります。

なお、大学や専門学校の入学審査において、不利になるというのも噂であり、誤解に基づいています。入学審査で全日制高校の卒業生と比べて不利になることはありません。通信制高校の高校卒業資格は正式な資格であり、学力試験の点数で合否が判断されるため、出身校によって評価が変わることはありません。逆に、専門的なことを学ぶ大学の学科や専門学校に進学する場合は、通信制高校の3年間で身につけたスキル・知識が、有利に働くと言えるでしょう。

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通信制高校の選び方

登校頻度で選ぶ

働きながら高卒資格取得を目指す人、スポーツや芸能活動など学業以外の活動に専念したい人、発達障害や不登校など、頻繁な登校が難しい人は、登校頻度が重要になってくると思います。時間の確保が難しい人は、オンライン学習がメインで年に数回登校するスタイルや、週1〜2回登校するスタイルが向いています。

学力や自主学習に自信のない人、専門科目を学びたいという人は、毎日登校や週3〜4回登校するスタイルが向いています。対面で教師に質問・相談できる機会が多いため、やる気がある人ほど成長も早いです。

学べる内容で選ぶ

通信制高校は、一般的な普通科の他に、専門的なスキルや知識を学ぶための様々な分野の学校があります。芸術、美容、調理、IT、情報処理、看護、福祉など、学校の特色によって専門コースの種類は非常に多種多様です。好きなこと・やりたいことがある人は、興味のある専門コースが設けられた学校を選ぶとよいでしょう。

専門的な学びを提供している多くの通信制高校では、プロの講師を招いたり、プロ仕様の設備を完備したり、専門学校と同じような学習環境を用意しています。高校生という若いうちに、専門的なスキルや知識を身につけられることは、大きな武器となります。専門学校より3年も早くスタートを切ることができるのは、やりたいことがある人にとって大きなメリットです。

サポート体制で選ぶ

通信制高校は単位制のため、自分のペースで学習できるぶん、単位取得のための勉強を自分で管理する必要があります。単位取得のための学習の管理や学力不振、進学、就職などの不安が多い人は、個別の指導・サポートが充実した学校を選ぶとよいでしょう。一般的に、公立よりも私立のほうが手厚いサポート体制が整っています。学校にもよりますが、自分の意志で自主学習ができる人は、自由な時間の多い公立、悩みを相談しながら教師や仲間と学んでいきたい人は、私立が向いています。

通信制高校の選び方を3つ紹介しましたが、何を重視するかは人それぞれだと思います。なお、年々通信制高校に通う生徒数が増加している理由は、多様な背景や価値観を持つ人々を受け入れ尊重する多様性を重視する時代になったことや、オンライン学習の普及などが挙げられます。

通信制高校のコースや授業内容は学校により非常に多種多様で、専門分野を学べるほか、美容師などの国家資格を取得できる学校もあります。“なんらかの理由で全日制高校に行けない人や苦学生が多い”は過去のイメージで、現在は自由度の高い学習環境で、好きなことを学べる場所として、注目を集めています。

自分の好きなことを伸ばそう!
自分の好きなことを伸ばそう!

おすすめの通信制高校「芸高グループ」

好きなこと・やりたいことがある人は、専門性に特化した芸術コースを設けている「芸高グループ」がおすすめです。通信制高校のデメリットと言われる、学習の進度や人との交流について、学習面で不安な面は先生に個別相談しやすい環境が整っており、交流については、コース別に分かれているため同じ趣味や夢を持つ人が集まり、仲間意識の高い人間関係を築くことができます。

芸高グループの学習環境・授業内容は、卒業後や将来を見据えた非常に実践的な内容で、好きなことで夢を掴んだ生徒も多く、学習面のほか、進学・就職の両方に対応した進路サポートも充実しています。

実際に芸高グループで学び、夢を掴んだ先輩の声

💬 3年間で飛躍的に画力を伸ばし、卒業後はイラストレーターに
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💬 練習の積み重ねで、卒業後はダンサー/ダンスインストラクターに
>【卒業生インタビュー:Mさん】『アメリカズ・ゴッド・タレント』に出演など、現在は世界を股にかけるダンサーに!進路活動や仕事について教えて!

💬 卒業後は前代未聞の18歳でスタイリストデビュー
> 美容師コースではどんなことが学べるの?授業について教えて!(横浜芸術高等専修学校編)

芸高グループの特徴である「芸術コース」

芸高グループでは各キャンパスごとに、専門性に特化した「芸術コース」を設けており、プロ仕様の充実の施設・設備のなか、現役のプロ講師の指導による実践授業を行なっています。

<コース一例> ※北海道芸術高等学校/札幌サテライトキャンパスの場合
マンガ・イラストコース
声優コース
ファッション・ビューティーコース
美容師コース
ミュージックコース
ダンス&ボーカルコース

専門的な技術・知識を学ぶため登校日は多めで、基本的には週5日のうち4日登校してコース別の芸術科目を中心に学び、うち1日は普通科目をオンラインで効率的に学び、好きなこと・やりたいことに多くの時間を使える学習スタイルとなっています。芸術科目の専門的な実習が多いぶん、確かなスキル・知識を身につけることができます。

芸高グループのキャンパス

芸高グループは、学校法人恭敬学園が運営する北海道芸術高等学校をはじめとする、以下5つの学校(6つのキャンパス)で構成されています。

<芸高グループ>
北海道芸術高等学校
 札幌サテライトキャンパス
 東京池袋サテライトキャンパス
福岡芸術高等学校
東北芸術高等専修学校
横浜芸術高等専修学校
愛知芸術高等専修学校

6つのキャンパスのうち3つに関しては高等専修学校ですが、北海道芸術高等学校(通信制高校)とのダブルスクール制度を採用することで、全日制と同様の高校卒業資格の取得も可能となっています。そのため、大学や専門学校への進学、養成所所属や就職まで、進路の選択肢も大きく広がっています。

好きなことだからがんばれる、一緒に歩んでくれる先生や仲間がいる。
芸高グループは、一人ひとりの個性や夢を応援してくれる場所です。

参照:北海道芸術高等学校 https://www.kyokei.ac.jp/

※本サイトは、芸高グループの生徒や先生にインタビューを行う機会をいただき、独自取材の記事で芸高グループを応援する個人運営サイトです。

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